ネット句会報2013年7月

 

天為インターネット句会2013年7月分選句結果 (作者名の後ろの点は互選点)
 ※特選句、入選句内の順番は句稿番号順。また互選句は高点句から順に、同点句は句稿番号順に並べました。

<有馬主宰選特選句>

天山の雪輝かす紅の花  早川恵美子  (5点)

天山は古来農業神を祀る霊山。口紅の着色料として用いられた。遠景の雪と近景の紅の対比が美しい。(柳絮)

奈良の薬師寺には玄奘三蔵院伽藍があり、そこに平山画伯のシルクロードの壮大な絵が納められております。天山の輝く雪をいただく画伯の絵を思い、お参りに行きたい思いに駆られ選に頂きました。(温子)

紅の花畑の背景の雪嶺 それが輝いているところが素晴らしい(佐和)

 

産土の茅の輪ほど良き高さかな  須田真弓  (5点)

あまり大きくない故郷の社。高さに注目したのが良いです。(せつ)

穢れが無事祓われた安堵感が伝わってきます。(秀章)

 

鵜飼火の映る漓江の更けにけり  董?  (5点)

美しい光景です。(清文)

 

白川の瀬音聞こゆる心太  永井潤子  (3点)

白川の瀬音と心太の取り合わせが涼しさを感じさせます。(ユリ子)

 

花ねむや銅鐸あまた埋もる谷  宮本壮太郎  (3点)

銅鐸の造られた頃も合歓の花は咲いていたでしょうか。(せつ)

 

屈原の裸足で逝きし汨羅かな  董?  (2点)

伝説の入水。無念だったろうな。他に生きる道を選ばなかった屈原、、、、(美代子)

 

暁の富士映ゆる一湖の浮巣かな  武藤スエ子  (1点)

 

ポロチセの渦巻く文様夏炉燃ゆ  安田孝子

 

<有馬主宰選入選句>

億年の呪文琥珀の中の蟻  小橋柳絮  (9点)

耳を澄ませば聴こえてくるような凄みとロマン(白蜂)

琥珀の中の蟻は億年の呪文で閉じ込められたという発想なかなかのもの。(芳彦)

小さい蟻たちが、ぶつぶつと唱える呪文の言葉一つ一つのよう。(有紀子)

 

地ビールや王子の恋の古城街  西野編人  (5点)

王子様をほろ酔い気分にさせたのはエールビール?(玲子)

ハイデルベルグの旧市街で亡夫とご当地生ビールで乾杯したことや、文化祭の演劇も思いだしました。(小夜子)

「うたかたの恋」の舞台…オーストリアの古城街で地ビールを味わっている作者。19世紀末のオーストリアの王子ルドルフと貴族とはいえ身分の低い男爵令嬢マリーの悲恋と悲劇的な結末に想いを馳せる。現在の王室の妃は殆んどは平民の出身である…まことに隔世の感あり(かをるこ) 

「学生王子」ハイデルベルグの古城でしょうか。(ユリ子)

 

肩に鍬かつぐ埴輪や大夕焼  浅井貞郎  (5点)

弥生時代が起源とされる埴輪にはいろいろな形があるが、いかにも農耕民族の象徴でもある鍬をかついで立っているのがよい。その背景には太初を連想させる大夕焼けが広がっていて大景を感じさせる句である。(渭水)

鍬かつぐことから、その埴輪は労働者だろうと思われます。大夕焼に労働者の埴輪、面白いと思います。(董?)

とぼけた埴輪が鍬かついで・・・いかにもありそう。大夕焼けが効いてると思う(佐和)

 

底紅や一途を通す余生あり  枝松洋子  (4点)

己の余生を詠まれているような。(芳生)

次々と咲き続ける木槿の花と、一途に句作に励む余生と、引き合いますね。(赳夫)

そうありたいですね。底紅が効いています。(せつ)

人生の感慨を感じさせる句。底紅が効いている。(閑生)

 

家中の螺子穴ゆるむ大暑かな  安田孝子  (4点)

 

玲瓏と古寺巡礼の梅雨の鈴  武藤スエ子  (3点)

 

風涼し蛇の目の赤き飾り糸  永井玲子  (2点)

洋傘が増え和傘の需要が減り貴重品となった女性がさすと艶かしさがある。柿渋に飾り糸錦絵に出てきそう(豊)

 

形代を流し六区の寄席覗く  大下亜由  (2点)

形代を川に流してきて気分もすっきりしたところで、浅草の寄席小屋を覗いた、つまり冷やかしたのである。どこか江戸の粋人の趣のある句である。浅草と言わず、六区と言ったところがよいと思う。(渭水)

気になっていたことをなし終えた安堵感が現れている。雑踏の騒音も身を解放してくれている。(大久子)

 

牛馬冷やすナイルの辺り暮れ泥む  根岸三恵子  (2点)

今、牛馬を冷やしているのはどこなのか?敢えてナイルではないと言いたい。 日本の水辺で牛馬を冷やし労をねぎらった。人が農耕や交易で牛馬と共に生き始 めた頃からずっとこうして来たのだろうか…と、「ナイルの辺り」に想いを馳せ ている。景を大きく感じて味わいたい句。(有紀子)

 

?瑰や海見るときはいつも一人  芳賀赳夫  (1点)

 

黒潮の滴る天草運び来る  安光せつ  (1点)

 

バリ島の椰子の棚田の田植かな  荒尾保一  (1点)

バリ島の棚田一度見てみたいです。(和男)

 

燈台は遠く見るもの風晩夏  橋本和男

 

夏至の夜や小さき杜に踊りの輪  妹尾茂喜

 

<互選句>

国引きの大遷宮や雲の峰  竹田正明  (6点)

神様がお住まいを移られる記念すべき年。いかにも勢いがあり、ますますの隆盛を祈りたい。(大久子)

季語が活きています。(和弥)

 

篝火や一瞬光る鵜匠の目  中坂和子  (5点)

 

緑蔭に親子で習ふ竹細工  杉山良  (5点)

ほほえましい光景ですね。(みつ子)

図書館の木陰でこのような景を見たことがある。心が和みます。(編人)

親子で習うものにもいろいろあるでしょうが、竹細工に涼しさを感じました。(香誉子)

 

噴水や学徒出陣せし広場  杉山良  (5点)

今もどこかで誰かが戦争を背負っている。(紀代)

雨ではなく噴水の季語がよかったです。(佐藤博子)

 

炎昼の獅子の口より水掬ふ  町野敦子  (5点)

寺社の御手洗は獅子や龍などの口から水が流れている。炎天の流水の意外な冷たさが心地よい。(大久子)

 

梅雨寒や信長忌のち光秀忌  松浦泰子  (4点)

2人を主人公にした色んな小説のシーンが頭をよぎりました。(佐藤博子)

「のち」の間の濃密なこと。(繪里子)

歴史は繰り返される。史事の大小に関らずに (小夜子)

面白い着眼点。先に言ったもの勝ち的な句。(閑生)

 

縄文はもつと匂へり栗の花  上脇立哉  (4点)

取り合わせがよく、説得力があると思います(美春)

栗の花の匂は決して良くはありませんが、縄文人にとっては実りの秋の香りだったのでしょうか。(正明)

そうかも知れないと、思ってしまう。あの強い独特の匂い人も動物も最も原種に近かったのだもの!栗の花だって!(文)

 

石仏に影のあかるき山法師  中坂和子  (4点)

山法師の白と影の明るさ。大分県の六郷満山でも見る景。(編人)

穏やかな感じがします。(董?)

 

オフィス街の風の十字路夏つばめ  吉野巨楓  (4点)

鋭角に飛び交うつばめ、暗くなってからも街灯の付近でみかけられます。まさに風の十字路です。都会の夏の風物詩。(小夜子)

都会の一瞬の涼しさですね。(香誉子)

 

瑠璃蜥蜴人頭記録の結び縄  渡部有紀子  (3点)

 

落葉松の木洩れ日をゆく夏帽子  森山ユリ子  (3点)

多感な少女でしょうか。(香誉子)

 

病棟の月の冷たき夏簾  早川恵美子  (3点)

月を冷たいとしか感じない病棟。さみしい。(紀代)

 

梅干して今年の出来を風に問ふ  竹田正明  (3点)

梅干しの出来を風に問う・・・天候に委ねた表現が良いと思いました。(温子)

作者は毎年梅を漬けているのでしょう。日常を掬うことばをさりげなく使い、詩情さえ感じました。(麻実)

 

杜鵑声の宝石拾ひけり  松山芳彦  (3点)

「声の宝石」音波を固体にして扱い、しっかりした詩が素晴らしい。(強)

ほととぎすの声を宝石に喩えた所がすばらしい、「拾いけり」もお見事。(貞郎)

 

全身がずぶ濡れとなる?時雨  大澤久子  (3点)

蝉時雨に全身がずぶぬれになるという表現はちょっと思いつかない、奇抜な発想が面白い。(貞郎)

 

信濃路を奥へ奥へと栗の花  荒尾保一  (3点)

「奥へ奥へ」という表現が、花の豊かさと旅ゆく作者の目を感じさせる。(ユリ子)

 

司馬遷は占星術師雷走る  西脇はま子  (3点)

雷は吉兆のまえぶれとも。(玲子)

前漢の歴史家である司馬遷は占星術師であるとしたたころ面白い。(芳彦)

 

回覧板まはしにいくも夏帽子  土屋尚  (3点)

用意周到さが健気で微笑ましい(白蜂)

 

花合歓や天には赤きアンタレス  杉美春  (3点)

太陽の6,5万倍の明るさを持つ蠍座の赤色超巨星アンタレスと合歓の花のコントラストが胸を打つ。(柳絮)

 

よろめけば影を失ふ日の盛り  熊谷かをるこ  (3点)

日盛りの様子が、よろめけばで、良く表現されていると思います。(孝子)

ブラッドベリの世界のよう(美春)

 

ゆるすけれど忘れはしない遠花火  熊谷かをるこ  (3点)

遠花火に心の鬱積がよく表れていると思います。(秀章)

上五の字余りが活きています。(和弥)

 

露草や陰の移ろふ写経の間   原豊   (2点)

 

夜半の夏甕よりそそぐ紹興酒  齊藤昭信  (2点)

季語が効いている。短夜ではない夏の夜のゆったり感、涼しさを求め、夜更かしをしたくなる。ビールではないやはり甕出しの紹興酒、まったり酔ってしまいたい。(文)

 

藤の木古墳被葬者論じ明易し  今井温子  (2点)

豪華な埋葬品もあり諸説のあるところ、「明易し」が良く効いていると思います。(赳夫)

円墳で有ることから聖徳太子の叔父で蘇我馬子に暗殺された穴穂部皇子と宣化天王の皇子ともされる宅部皇子の可能性が高いといはれ、一方では「元々穴穂部皇子の陵墓であったところに同母弟崇峻天王が合葬された」との説もあり、真相は如何に、季語「明け易し」が効いている。(貞郎)

 

田植田の鏡となりし径をゆく  嶋田夏江  (2点)

広大な植田が広がっている様子を鏡となりしと、表現されている所が素晴らしいと、思いました。(孝子)                       

鏡の表現が面白いと思います。その鏡には青空、ご自分の影、また何かが映るでしょう。そのような径をゆくのは面白いと思います。(董?)

 

青葉木菟軋む廊下を湯殿まで  町野敦子  (2点)

 

草を食む水牛の尾に蠅しづか  江原文  (2点)

 

青梅雨や四角四面のかな女句碑  西脇はま子  (2点)

話に聞くかな女さんとはまた違った、四角四面の、、、面白い発想ですね。(美代子)

 

水を欲り水に倦みたり青蛙  熊谷秀章  (2点)

 

身の内に合はぬ鍵あり初袷  江原文  (2点)

 

慈恩寺の闇の深きに蛍飛ぶ  斉藤輿志子  (2点)

 

黒蝶の後に続ける茅の輪かな  小高久丹子  (2点)

黒蝶も潜った茅の輪 そのあとに続いて願いは託せる?(佐和)

 

山王坂下れば山王祭りかな  齊藤昭信  (2点)

 

結核療養所ありし昭和や桐の花  滝澤たける  (2点)

 

夏闇の旅の片手に死語辞典  岸田晶  (2点)

死語辞典というのが面白い(美春)

 

茅の輪出づひと皆顔のほころびて  山下閑生  (2点)

 

ゆで卵つるりと殻の剥けて夏至  染葉三枝子  (2点)

つるりと剥けて、さあ夏と言うことでしょうか。つるりと剥けるとは面白い(赳夫)

 

夏燕くるり和光の時計台  石川由紀子  (2点)

銀座の燕ですね。私の青春時代の頃の銀座での光景を思い出しました。(和男)

 

パソコンの変換遅々と熱帯夜  伊是名白蜂  (2点)

熱帯夜がきいています。(夏江)

 

ゲルニカも丸木の図にも蛍舞ふ  松山芳彦  (2点)

人類の退化に対する警鐘句(白蜂)

我が家のゲルニカの絵の中に蛍を探すが見つけられ無かった。丸木夫妻もピカソも反戦の図、かって20代のころ奥様の丸木俊様と反戦と女の問題でパネラーとして同席した事を想いだしました。きっと蛍は死者の言葉~(文)

 

ガリバーの丈にもまさる草を刈る  和田仁  (2点)

ガリバ-の丈とはいかほどのものか。夏草の勢いを感じる。 (紀代)

 

蓮の花すくすくと育つ雨の午後  劉海燕  (1点)

 

矢守鳴く幽冥に座す鎮墓獣  鈴木楓  (1点)

 

夜来雨心ときめく七変化   原豊   (1点)

雨に洗われた紫陽花の姿がうまく表現されています。(編人)

 

父の日や「焼きたてパン」がコンビニに  岡崎美代子  (1点)

焼きたてパンは大変美味しい。それがコンビニにあるところが面白い。季語父の日で句を楽しくしている。(麻実)

 

噴水のしぶきを浴びにホームレス  米田清文   (1点)

 

姫女苑脇役きりきりしゃんとして  安藤小夜子  (1点)

何かの集まりなのでしょうね今はおばあちゃんが一番元気ですね(みつ子)

 

麦秋の環濠集落大和棟  今井温子  (1点)

大和の今井町、竹ノ内などの大和棟の続く環濠集落の様子が目に浮かびます。(泰子)

 

波乗りやイヴ待つ浜へ立ち上がる  枝松洋子  (1点)

 

匂はしき扇子の風を貰ひけり  満井久子  (1点)

「扇子~風を貰う」が奥ゆかしく健やかで素晴らしい。(強)

 

東北の訛り温か合歓の花  杉美春  (1点)

東北の人も今はあまり訛りのある人が少なくて、訛りがあったほうが何かいいですね。(みつ子)

 

投網打つ夕風つよき須佐の里  宮本よしえ  (1点)

 

波乗りの人を遠くに被災浜  荒木那智子  (1点)

 

直線も白木も素なり宮涼し  安光せつ  (1点)

今年は20年に一度の伊勢神宮式年遷宮の年にあたる。常若を求めた清浄な祈りとしての白木が涼やかである。(柳絮)

 

青梅雨の水面あかりや九体仏  松浦泰子  (1点)

浄瑠璃寺の光景が目に浮かびます。(閑生)

 

太陽の溢るる手の平さくらんぼ  染葉三枝子  (1点)

さくらんぼの美味しそうな色艶がうかがえる。(豊)

 

草相撲とふ遊びのありき青田風  松村三冬  (1点)

草相撲、子供の頃よく遊びました。青田風が効いています。(秀章)

 

窓のある封書届きぬ梅雨最中  永井潤子  (1点)

 

精子飛ぶムンクの夏の宇宙かな  和気千穂子  (1点)

 

青梅雨の関帝の髭黒々と  鈴木楓  (1点)

 

神殿の列柱室や蚊喰鳥  根岸三恵子  (1点)

神殿に蚊喰鳥が効果的です。(清文)

 

心太妻に謝る事多し  佐藤武代  (1点)

確かに。(和弥)

 

爵に酒酌みて太古の乞巧奠  浅井貞郎  (1点)

 

歯切れ良き女船頭の祭髪  大下亜由  (1点)

小さく結い上げた祭髪にねじり鉢巻きですね。江戸下町の女性は意気もいい、歯切れもいい。(美代子)

 

撒き水の芝の葉先に夏の蝶  阿部旭  (1点)

夏の生活の一場面に清涼感が伝わって来ます。(正明)

 

錆臭き錬金術師に風死せり  内藤繁  (1点)

錆臭き錬金術師と言ったところの錆臭きがよい。(芳彦)

 

紅色のシェイクスピア劇場緑陰に  森山ユリ子  (1点)

紅と緑は互いに 補色。絵心のある作者でしょうか(麻実)

 

御来迎下りは馬車に拾はれて  土屋香誉子  (1点)

下りは馬車に拾われて私も良き日になりそうです。(玲子)

 

夏蜜柑志士ら育てし塾の庭  西野編人  (1点)

 

句碑の径びんぼう草の気安さよ  安西佐和  (1点)

肩の力の抜けたやさしい句です。春紫?がなぜ貧乏草とよばれるのでしょうか。(清文)

 

金魚ゐる家へまくらき道帰る  明隅礼子  (1点)

家の中にあるさまざまな物の中からあえて金魚だけをピックアップしているのは、おそらく心象風景としての何かの象徴であろう。それは闇の中で瞬くひとつの灯火かもしれない。だとすれば、どこかに人生ということも感じさせる句である。(渭水)

 

鎌倉の建武の名残り青葉闇  滝澤たける  (1点)

鎌倉には戦国・乱世の跡も残っていて、これと青葉闇との取り合わせが良く効いています。(正明)

 

海老蔵の睨み雷神を射貫きけり  和田仁  (1点)

 

賀茂茄子の色たふときを奉じけり  山下閑生  (1点)

 

夏神楽恵比寿に童の声沸きて  宮本よしえ  (1点)

 

餌に群れる雑魚のきらめき夏の川  阿部旭  (1点)

「雑魚のきらめき」は躍動感溢るる、三次元の写真も見えるようで素晴らしい。(強)

 

雲鬢(うんびん)にハイビスカスの微香かな  劉海燕  (1点)

 

陰干しのおしゃれ着揺るる避暑地かな  土屋香誉子  (1点)

 

慰霊の日潮渦巻く珊瑚礁  伊是名白蜂  (1点)

 

ルピナスや世界遺産の富士を見る  永井玲子  (1点)

 

ラムネカラコロ鳴らし飲むうまさ  齋藤みつ子  (1点)

 

やんま飛ぶ池の名前は忘れけり  上脇立哉  (1点)

素朴で懐かしい感じが蘇ります。(和男)

 

蜥蜴の尾ぴよこぴよこ動くバカボン忌  澤田和弥  (1点)

忌日を素材にしても、こんなにからっと明るく詠めるのは「バカボン忌」なら では!(有紀子)

 

たましひと石に名づけて明易し  津久井紀代  (1点)

 

おぼろげに沖の船影梅雨じめり  嶋田夏江  (1点)

以上

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