天為ネット句会報2022年8月

 

天為インターネット句会2022年8月分選句結果

 ※特選句、入選句内の順番は互選点、句稿番号の順。
  また互選句は句稿番号順に並べています。

  <福永法弘同人会 会長選 特選句>

真鍮の取っ手の扉終戦日             美惠

陸軍省の建物の中のような、重ぐるしいノブの付いた扉。終戦の一日を扱った映画「日本のいちばん長い日」を思い出す。(法弘)

終戦からの77年の歳月を経て古びた「真鍮の取っ手」で象徴している。戦時中の金属供出のことをも想起させる。取合せが絶妙。(博行)

真鍮の取っ手が終戦の当時を語っているようです。(相・恵美子)

尚 、玲奈

虎の尾の大虎小虎むつみあふ           佐藤 博子

七月末に伊吹山に登った。登ったと言っても、1200メートルまでは車で、そこからの100メートルを歩いただけだが。登山路の脇にはイブキトラノオ(伊吹虎の尾)の群生があった。大小の虎の尾が風に揺れ咲く様に、「睦みあう」の形容はぴたりだ。(法弘)

  <福永法弘同人会 会長選 入選句>

やぶからし一揆の村の深き井戸          石川 由紀子

一揆ははるか昔。藪からしの蔓延る深い井戸は何も語らない。(法弘)

「やぶからし」によって時代が遡っていき、隠されていた一揆の現状まで見せてくれる。(桂一)

どこの村か、、、秩父の里を思いました。過酷な税金に一揆を起こした百姓の覚悟。深い井戸が象徴していますね。(志昴女)

季語が一句の景に相応しく、味わい深い句です。(相・恵美子)

旱魃の多い村だったのではと思います。(春野)

「やぶからし」も「深き井戸」も江戸の昔から連綿と続く土地を想像させてくれます。(明)

芳彦、温子、眞登美、那智子、匠子、博嗣、真弓、玲子

法隆寺の継ぎはぎ柱鬼やんま           今井 温子

法隆寺は日本最古の木造建築物。1300年もの年月を生き残れたのは、戦火にさらされなかったと同時に、こまめに修復され続けたから。鬼やんまが、落書きなどするなよと見張っている。(法弘)

法隆寺の太く特徴のある柱、技術の粋を集めて建立された柱に鬼やんまが止まっている、邪魔したくない風景ですね。(博美)

修復を繰り返された重厚さに思い入ったその反動の取り合わせとしての鬼やんまはともに凛としたイメージで明快な句となった。(伊葉)

正治、匠子、礼子、澄江

最寄駅といふも遥かや梅を干す          明隅 礼子

テレビ東京の「ぽつんと一軒家」というテレビ番組を時々見る。人里離れた山村の暮らしの一コマ。(法弘)

吟行に出かけると、こんなこともあります。梅を干す、が如何にものどかです。(恭子)

駅からは遠いけれど、のどかで心豊かな暮らしぶりですね。(春野)

香誉子、立哉

風死すや辻に幽霊飴の旗             荒木 那智子

幽霊になっても子育てをしたという母の情愛の民話。桑名の浄土寺が有名だが、幽霊飴が売られるのは地蔵盆の時だけ。一方、京都六道の辻の「みなとや」では、幽霊子育飴ののぼり旗が一年中立っている。しかし、風のない炎暑の盛り、旗はだらりと垂れたままだ。(法弘)

幽霊飴の物語の亡くなった母の気持ちが乗り移っているのでしょうか~何とも切ないです。(博美)

陽子、楓、由紀子

天才の意表の一手稲光              金子 肇

へぼ碁を50年以上やっているが、全く上達しない。天才の一手は理解の外で、まるで稲妻に打たれるが如し。(法弘)

若き天才の鋭い一手は、稲妻を想起させますね。(ユリ子)

意表の一手!将棋かな?かっこいいですね(早・恵美子)

意表の一手!言い得て妙。(憲史)

土用波越えて沖へと救助艇           木村 隆夫
   土曜波越えて沖へと救助艇
  ※今回は土用波と修正のうえ入選を頂きました。

無事を祈る。(法弘)

海の事故が多いですねそのたび出動する救助艇本当にごくろうさまです、季語「土用波」が効いています(貞郎)

   ※投句一覧作成の際、文字化け(英数字の羅列)のみ修正しています。誤入力・変換間違いにご注意下さい。

 

外したり付けたり忙し夏マスク          小髙 久丹子

マスクは冬の季語だが、コロナ禍の現在、季語としての機能は停止中と言ったところか。暑くてたまらないが、密でつけ、疎で外す。外して食べ、外して飲んで、付けて喋る。忙しない。(法弘)

由紀子

手に顎をあづけてひとり夜の秋          山口 眞登美

夜の秋は晩夏の季語。だがもう秋思の風情。(法弘)

化粧坂母と見まがふ夏衣             垣内 孝雄

恋しい、懐かしい。母はうすものの似合う人だった。(法弘)

河童忌や水源を背に深沙堂            芥 ゆかり

深沙大将は仏教の守護神。日本では水神にもなり、水の豊かな深大寺にはそれを祀った深沙堂がある。芥川龍之介の忌日が河童忌で7月24日。水つながりの句と言ったところか。(法弘)

ところで、「天為」の課題句12月は、有馬先生の3回忌にちなみ、朗人忌など有馬先生の忌日の句の募集となる。龍之介に河童忌、我鬼忌、澄江堂忌、龍之介忌とさまざまあるように、有馬先生の忌日の季語として定着するような忌日名(朗人忌、紙魚亭忌、千櫛忌、不稀忌とか)をつけた句を、みなさん出しましょう。(法弘)

 <互 選 句>

この中の一番高い木三光鳥            荒木 那智子

高きに居せば、聲自ら遠けれども,是れ秋風に藉りたるに非ず。(国勇)

高い木で三光鳥がさらに格調高い鳥になりました。(伊葉)

武蔵野はまこと万緑水の音            芥 ゆかり

実感しました。(眞五)

友遠し淡き楝の花の波              森山 ユリ子

友人に会いたいけれど叶わぬ状況、楝の花の雰囲気と気分が重なり合います。(恭子)

遠き友との関係が淡い色の楝の花の波と呼応していると思う。花の波と風を感じさせ、その彼方に遠き友が浮かぶ(百り子)

炎天や身を傾けし龍馬像             原 道代

「炎天」の働きで龍馬像かくっきりと見えてくる(桂一)

手鞠

蝿取りは輪ゴム一本昭和の子           石川 由紀子

玲奈

下駄の舞ふ郡上八幡盆の唄            合田 憲史

「下駄の舞ふ」という措辞が素晴らしいですね。(光男)

下駄屋さんだけが、一晩中明々と灯っていた郡上踊りがなつかしかった。(佳久子)

八方に目配り金魚留守居する           須田 真弓

役立たずの可愛い留守番。着想がお見事(隆夫)

金魚の居眠りは見たことがありません(肇)

お留守番は金魚君、鉢の中からにらみを利かせる、、、迫力は全くないけど!!(笑)家族ですよね。(志昴女)

金魚が八方に目配りをしている景は如何にも留守を守っているようで俳諧味があります。(相・恵美子)

飼主の信頼感が。。。(憲史)

紀美子

遠近に始発電車や蛍草              冨士原 博美

「始発電車」に作者の思いが有ると思いました。(順一)

一浴の放心に呑む黒麦酒             早川 恵美子

「一浴の放心」がいいです。至福のひととき(肇)

逆上がり遂にできたり大夕焼           児島 春野

「逆上がりついにできたり」と「大夕焼」の季語がぴったり。(美惠)

逆上がりがやった出来て夕焼け空が真っ赤になって褒めていてくれるようです、季語「大夕焼け」が良いですね(貞郎)

道代、澄江

蚊に刺さる心の隙を見透かされ          相沢 恵美子

まさかそんな。でも作者は坐禅の最中だったのかもしれません。ユーモラスな句。(恭子)

油断したということなのでしょうが、それを「心の隙を見透かす」と持ってきたのは素晴らしい。(光男)

夏日浴ぶ野菜あれこれラタトゥイユ        佐藤 律子

夏野菜たっぷり、美味しそうです。(智子)

若冲の朱の迸る炎暑かな             阿部 旭

若冲と言えば鶏冠の朱色を想起します。(眞五)

若冲の絵の中に飛び散る強烈な朱のように炎暑がある。(百り子)

闘病の友より絵文字夏の雲            野口 日記

友のはがきに添えられた顔文字。作者も長い闘病を見守っている。回復を共に祈ります。(茂喜)

ダイ・インのごとく玉葱倒れ伏す         金子 肇

瀬戸内寂聴さんが「人間とは哀れな生物なのです」と言う。(国勇)

広々とした玉葱畑の光景。ダイ・インとは形容がよかった。(佳久子)

ワクチンの熱ほたほたと夏の月          冨士原 博美

痛みと快楽の間に、柔らかい夏の月が生まれる。(国勇)

凌霄の落花の矜恃の花の色            松山 芳彦  

自在に天をのぼる鮮やかな花の色。落ちてもまさに矜恃の花の色。(博子)

梅を干す口先だけの讃辞かな           榑林 匠子

なんでも口先だけで済ませる輩がいるもんね。気持ちが入ってないのに。そう思いつつひっくり返すと、梅干しは酸っぱくなるよ!(志昴女)

仏壇のリンの涼しき朝かな            泰山木

リンの余韻に手を合わせ、ご先祖さま、仏様、時には神様にも祈る清涼のひとときに共感。(博子)

勢津子

傘の花傾きあひて梅雨の街            木村 史子

傘の傾きで街の賑わいを表現(隆夫)

からびたる音立て薄羽蜉蝣は           室 明

香誉子

ベンチの子スコアブックに落つる汗        宮川 陽子

スタメンには入れなかったのでしょうか・・ですが、暑い中一生懸命スコアブックをつける姿に一途な気持ちを感じました。(美穂)

レギュラーでない子の一生懸命さががひしひしと伝わります。暗さは無く、明日の活躍への想いが感じられます。(美知子)

グランドで頑張る子、ベンチで支える子、思いはひとつ!(智子)

史子

便箋に賢治の遺書や紙魚走る           熊谷 佳久子

便箋の賢治の遺書に紙魚が走ったというところが面白い。(芳彦)

ハーレーダビッドソン箱庭の真ん中に       西脇 はま子

那智子、立哉

駒草は右脳に仕舞ひ下山道            金子 正治

忘れる事のない駒草との出合何時までも大切に (温子)

勢津子

鶴を折るブルーの爪や広島忌           野口 日記

ブルーの爪から神妙に鶴を折っている若い人物像が浮かんでくる。祈りの日の雲ひとつない夏空も見えた。(ゆかり)

ありふれた取合わせが「ブルーの爪」により一転、世代を超えて現在に引き継がれる平和を祈る人の姿が立ち上がる。(博行)

爪をブルーに塗って楽しむ若い世代が平和を願って鶴を折る姿は頼もしいです(律子)

隠り沼に棲む老鶯や声高く            荒木 直幸

礼子

天の川いつか逢いたい夫の元           齋藤 みつ子

胸がキュンとしました。 (道代)

祖母の手のすいとん啜る終戦日          合田 智子

終戦とすいとんはいつも重なりますね(みつ子)

すいとん懐かしいです(早・恵美子)

那智子

故郷の庭よりあがり絵灯籠            土屋 香誉子

庭よりあがり....とは、ゆっくり時が流れるふるさとの日常を感じました。(伊葉)

かき分けて遊女の墓の草いきれ          原 道代

私の住んでいる近く北前船の風待港だったところにも遊女の墓があるようです。時の流れと哀れを感じます(夏江)

玲子、正明

ハンカチを小さく握り歯科に入る         千賀子

ハンカチを小さくでも強く握りしめて、トテモ良く分かります。(孝子)

歯医者に行く緊張感(肇)

誰もが覚えのある心境。(智子)

はま子、久丹子

女神輿色気も担ぐ夏祭り             佐藤 克之

「色気も担ぐ」という措辞に参りました。(光男)

青空と海と深紅の夾竹桃             井上 澄江

炎天の海を見て夾竹桃が咲いている。あの敗戦の日の汚れた海ではない。紅の命よ。(茂喜)

まさに鮮やかな「夏の色」と思います。(ユリ子)

直幸、玲奈

身のそりの揃わぬ鰺の味醂干し          美惠

不揃いでも切れ味(鯵)抜群。(隆夫)

香誉子、手鞠

糸とんぼ一両で足るローカル線          てつお

ローカル線が、か弱いながらもしっかり地域に根付いていますね。存続を望みます。(憲史)

正治、紀美子

赤かりし満州の月敗戦日             佐藤 博子

敗戦日を満州で迎えた方のお句でしょうか。無念さ、忘れることのできない月の赤黒い色を想像しました。(明)

正明、真弓

白居易も煉丹したり六月尽            劉 国勇

「白居易の眠る山より白き鷺」と朗人先生が詠まれた龍門石窟吟行を思う。数多の唐詩の源は煉丹?想像が膨らむ。(博子)

両の手にあまる実梅を貰ひけり          熊谷 佳久子

梅の当たり年なのか有難い貰い物である。「梅酒」にしても良し、「梅干し」にしても良し。(孝雄)

合歓咲ひて瞳しつとり隠岐の牛          千賀子

「合歓の花」とあの優しい「牛の瞳」とがよく響き合う。隠岐の牛にはそのようなしっとりとした感じがあるのかと改めて、感銘する。(桂一)

牛の目に着目した句作者。花もしっとりと濡れているかのように見えたのかもしれません。(順一)

日記

病院の前を深々黒日傘              井上 澄江

新涼や一泊きりの旅鞄              永井 玲子

コロナ禍で外出を控えていた人も秋の気配に旅行気分となり、一泊だけの旅行鞄を眺めている景が見えました。(美知子)

久丹子

到来のマスクメロンと籠りをり          小髙 久丹子

贈答品かお見舞か。今の状況から自宅療養か自主隔離されているのかもしれない。メロンの濃厚な甘い香りも籠っている。(ゆかり)

葛切りや言を左右にされてをり          町田 博嗣

葛切りのつかみどころの無さを中七で上手く表現されていると思います。(明)

ホスピスの真白きテラス凌霄花          中川 手鞠

白と紅の色の対比。のうぜん花のやさしい揺れ。ホスピスによく合っていると思います。(ユリ子)

真白いテラスの凌霄花、その鮮やかな花に人はまた元気をもらえる、そんな気がします(律子)

博嗣、陽子、眞登美

西の果て灼けるゴビ灘嘉峪関           鈴木 楓

万里の長城の西の果ての様子。灼けるゴビ砂漠の様子がありありと。(佳久子)

蚊を打つて極楽寺より出でにけり         中村 光男

史子、匠子、はま子

ラムネ水ガラスの玉は永遠の謎          児島 春野

立哉

明珍の律呂微かや竹婦人             煎本 美知子

曳かれゆく落蝉の翅艶々と            てつお

蝉の翅が蟻に曳かれている。その翅に残る艶に、生ききった蝉への作者の感慨がある。(ゆかり)

艶々とした翅が命を繋いだ達成を象徴するかのようだ。また、蟻の餌になることにより大きな生命の循環を想起させる。(博行)

生と死と。蟻にでも曳かれていくのか、落蝉の体の一部の翅がまだ艶艶としているが生々しい。(百り子)

真弓

大団扇独眼竜のひと睨み             佐藤 克之

独眼竜政宗の武者絵 迫力です。(美惠)

眞五

走り根の樟は千年夏越祭             斎川 玲奈

樟の大木の下、夏越祭はさぞや盛況裡に行われたことでしょう。(てつお)

漱石に推されし「鼻」や河童の忌          山根 眞五

漱石に激賞の手紙をもらった龍之介の喜ぶ様が目に浮かびます。(てつお)

夏江

どちらでもよしと団扇の裏表           森野 美穂

とにかく涼しければ団扇の裏表など。(泰山木)

ドンと構えた旦那が見えるようで笑えました(早・恵美子)

遠雷や丸太チャペルに一人座す          森山 ユリ子

遠雷に丸太チャペルがいい感じに合っていると思います(眞登美)。

由紀子

轟きて闇膨らますはたた神            岡部 博行

はたたかみが闇膨らますとしたところが新鮮に感じます。(芳彦)

中七が良いです  (温子)

直幸、万記子

子規庵の軋む廊下や敗戦忌            浅井 貞郎

夏江、直幸

しがらみを断つて海月の自由かな         煎本 美知子

海月はぷかぷかと自由に見えますね(みつ子)

職場を離れた解放感? 海月の自由が羨ましい。(泰山木)

海月の泳ぎようはいかにもしがらみがなさそうな自由さを感じますね(律子)

クラゲに憧れるというのも偶にはいいのかもしれません。(順一)

万記子

空蝉をあまた宿して大樹なる           内村 恭子

生も死も包むように宿す大樹は神々しいものです。(てつお)

頼りになる大樹、命を包みこむ大樹、そんな感覚を感じ、とても良いなと思いました。(美穂)

史子、春野、道代

梅干すや指でたしかむ日の温み          佐藤 律子

「梅干し」に気遣いを感じる句。さぞかし美味しい梅干しが仕上がることであろう。(孝雄)

日が落ちて取り込む梅、まだ暖かいですね(孝子)

三日三晩の土用干しでしょうか。「指でたしかむ日の温み」がいいですね。梅干しの出来は上々でしょうね。(美知子)

手鞠、澄江

雷鳴を老爺ひそかに怖がれり           上脇 立哉

雷は誰でも怖い、ひそかに怖がる所が可愛いですね(孝子)

月下美人闇芳しく咲き揃ふ            小栗 百り子

勢津子

涼しき書静謐のなか味はへり           嶋田 夏江

尚、日記

黒揚羽子規の小庭を一巡り            浅井 貞郎

正治

群青の滝を懸けたる廬山かな           劉 国勇

李白の「望廬山瀑布」ですか。群青の滝がこの上なく涼しげです。(玲子)

はま子

悠久を形にしたる噴井かな            荒川 勢津子

日記

名画座の狭き階段巴里祭             中川 手鞠

句を読むとなぜかフランス映画とカトリーヌ・ドヌーブを想起する。「昼顔」「シェルブールの雨傘」等名作が浮かぶ。(孝雄)

どうして名画座は狭い階段の下なんでしょうねシャンソニエも昔は狭い階段の下が多かった(みつ子)

7月29日神保町の映画館が54年の幕を閉じた。名画専門のホールでよく旧作を見た。(茂喜)

名画座からヨーロッパ文化をいただきました。名画座も 名画座の狭き階段も 巴里祭も 懐かしいです。(美惠)

ジャン・ギャバンもジャンヌ・モローも懐かしい。(泰山木)

万記子、久丹子、陽子、礼子

夭折の友の通い路合歓の花            竹田 正明

薄桃色の優しくて儚げで好きな花です、若くして亡くなった友との思い出を大切にされているのでしょうね。(博美)

親友と歩いた懐かしい道でしょう季語「合歓の花」が効いています(貞郎)

慶喜の趣味の余生や長き夜            山根 眞五

博嗣

句集より衣擦れの音や桐一葉           西脇 はま子

紀美子

以上

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