天為インターネット句会吟行 2023年10月  

ネット句会吟行 第13回 奈良・法隆寺(前日:大和郡山)句会報

 ボタン 10月29日(土) 晴  集 合:JR奈良駅:9時、南大門前:10時
              吟行地:法隆寺(中宮寺)
              昼 食:布穀薗
              句会場:いかるがホール                  佐藤博子 文責

福永 法弘先生をお迎えして

  参加者 : 西脇はま子、内村恭子、今井温子、河野伊葉、日根美惠、冨士原博美、原道代、榑林匠子
        鈴木 楓、山根眞五、染葉三枝子、小栗百り子、永井玲子、相沢恵美子、三好万記子、熊谷幸子
  幹 事 : 佐藤律子・佐藤博子 
  句会報 : 金子 肇 
  句 会 : 投句・・5句 選句・・7句


法隆寺南大門
法隆寺南大門

 十月二十九日(日)十時、秋晴れの法隆寺南大門前に一行二十名が集合。折から鐘の音。

 西院伽藍に入ると、五重塔と金堂の法隆寺を代表する眺め。回廊を出て子規句碑を見て、大宝蔵院へ。間近に見る百済観音や玉虫厨子が想像していたのより遙かに大きいのに驚く。

 東院伽藍へ。夢殿では秘仏救世観音の秋の一般公開を行っていた。夢殿の先、中宮寺には菩薩半跏思惟像と聖徳太子二歳像がある。

 夢殿前に再集合し、徒歩3分の「和カフェ布穀薗」へ向かう。龍田川をイメージした「鹿色の」竜田揚や三輪にゅうめんなどの名物ランチの後は、いよいよ句会。

 句会場はJR法隆寺駅から徒歩十分ほどの「いかるがホール」。句会では、入選句の選評に合わせて、吟行句会にありがちな類句を取り上げ、二句を対比しながら、法弘先生から細かなコメントがなされた。

一行の大半は前日も法弘先生の案内で大和郡山に吟行。先生からは二日間を労うお言葉を頂き五時散会。
                       (金子 肇 記)                  
和カフェ布穀薗
和カフェ布穀薗:撮影 金子肇

福永 法弘作品      
    身にしむや両手で薬壺持つ秘仏
    奈良晩秋歩き疲れしきのふけふ
    鐘の音やくづれ築地に柿の影
    組みかへる半跏の足や十三夜
    秋深き鹿色まとふ竜田揚

 
参加者二句(順不同)   
  西脇 はま子
  柿吊つて法隆寺裏何でも屋
  秋の蚊や四角四面の子規の句碑
今井 温子
   回廊の柱継ぎ接ぎ枯蟷螂
   色変へぬ松や憲法十七条 
 
  内村 恭子
  松を抜け寺は飛鳥の秋の風
  天女楽しげ飛鳥路の秋の空
染葉 三枝子  
  慈悲こぼす百済観音野紺菊
  柿くへば子規の隣に居るやうな
 
  鈴木 楓
  救世観音在はす夢殿金風裡
  松ぼくり落つる参道太子道
榑林 匠子
  朱の残る西院伽藍尉鶲
  撫で肩の夢違観音秋澄めり
 
  山根 眞五
  青丹よし南都北嶺秋気満つ
  露けしや百済観音八頭身
小栗 百り子
   夢殿開扉秘仏に願ふ法隆寺
   豊の秋吉祥天の頬豊か
 
 

原 道代 
  夢殿の秘仏拝みて秋思断つ
  身にしむや捨身飼虎図の物語

河野 伊葉
   並松の南大門や新松子
   晩秋の風すべらせる鏡池
 
  日根 美惠
  秋爽や木目流るる太柱  
  秋日和おとがひ美しき菩薩像
冨士原 博美
  吉祥天のふつくらほつぺ万年青の実
  秋深しざくざく歩む油塀
 
  永井 玲子
  どこからも見ゆる九輪や里の秋  
  玉砂利のざくざくざくと秋深む
相沢 恵美子
  小鳥来る肩まろやかに太子像
  身に入むやうす日にひかり救世観音
  三好 万記子
  善男善女奈良に集ひし秋ひと日 
  澄む秋や宿の朝餉に奈良茶漬粥
熊谷 幸子
   秋惜しむ伽藍の甍矜持あり
   雁渡る百萬塔に出合ひけり
 
  佐藤 律子
  椎茸の出汁の効きたる三輪にゆうめん
  二歳なる太子切れ長秋思かな
佐藤 博子
   吹き渡る斑鳩の風初紅葉  
   日雀来て離れがたきは布穀園
  金子 肇
  秋空に鳳のごと南大門 
  行く秋や一期一会の救世観音
以上  

選評句

     ◆法隆寺iセンター   https://horyuji-ikaruga-nara.or.jp/

     ◆和CAFE布穀薗    http://fukokuen.com/

     ◆いかるがホール    https://www.town.ikaruga.nara.jp/ikaho/


 
参道並松
  参道松並木
西院伽藍
     西院伽藍
夢殿
   夢殿 撮影3点:金子肇
竜田揚げランチ
竜田揚げランチ 提供:布穀薗

 

 久しぶりの宿泊吟行に、緊張しつつも終わってしまえば笑顔、笑顔。 俳句のみならず、初参加の方々も含め親睦を深める事ができ、これも先生の醸す出す雰囲気と直裁簡明なご指導、俳縁の力、皆様のご協力のお陰と・・・ 感謝申し上げます。

  法隆寺iセンター、大和郡山観光協会、名所旧跡、食事処の心地よい対応に、のんびりゆる~い奈良時間を過ごしました。「いざいざ奈良」を体感。次回の吟行句会で、ご一緒できますように・・・ (幹事:律子・博子)    


町屋物語館
町屋物語館 猪目窓
撮影:佐藤博子
    10月28日・お城と金魚のまち大和郡山吟行句会報

 二十八日は、有志十五名にて大和郡山を吟行の積もりでいた処、嬉しいことに、福永先生のお勧めコースを引率・ご指導下さる運びとなった。

郡山は筒井順慶の築城(1580年)に始まる、大和でもっとも大規模な城郭と金魚の町として有名とのこと。地図の町名を見ただけで期待は膨らむ。

 JR奈良駅に午後1時に集合、JR郡山駅19分着。大和郡山観光協会の「城下町巡りマップ」を参考に、先ずは外堀の冠木門に到着。

 源九郎稲荷神社、秀吉の弟秀長が「箱本十三町」と名付けて保護した城下町・・・魚町・塩町、紺屋町、奈良町等々13の町。全て辿りたい気持ちは充分なれど廻りきれないので、「町屋物語館」に急ぐ。灯り取りや欄間の趣向の美しい三階建ての遊郭跡(大正13年築)である。

 金魚ストリート柳町商店街では、金魚のまち・・を実感。「金魚系統図」、金魚と藍など展示された箱本館「紺屋」で句材を拾った後は、阿吽の呼吸で郡山城組とゆるり組に分かれ句会・夕食会場の「季乃庄」で落ち合う事となった。

 投句・3句、選句5句。短い時間の中、ご講評も頂き名残惜しくも19時過ぎに散会。

 帰路は近鉄郡山駅から近鉄奈良、ホテルのあるJR奈良まで福永先生が同行して下さって無事帰着。誠に有り難うございました。(佐藤 博子記)  

大和郡山城
大和郡山城 提供:観光協会
 
福永 法弘作品
   秋うらら金魚ご朱印押し歩き
   猪目窓きのふ過りし十三夜
   爽籟や狐幟りの正一位
 

参加者一句(清記順)   
山根 眞五
 晩秋や城石垣は野面積み
内村 恭子
 金魚田はからつぽ秋日照るばかり
原 道代 
 遊郭のあら格子窓十三夜
鈴木 楓
 神の留守狐にありし正一位
熊谷 幸子
 大和路の眉はけ万年青ひそかごと
日根 美惠
秋さぶや対の狛狐(しんこ)に日の斑揺れ
相沢 恵美子
 石と化す逆さ地蔵や秋の寂ぶ
西脇 はま子
 源九郎狐の社木の実落つ
永井 玲子
 花代の一圓とありほととぎす
冨士原 博美
 吉祥天のふつくらほつぺ万年青の実
榑林 匠子
 黐の実や七歩で渡る短橋
小栗 百り子
 格子戸を閉ざす遊郭酔芙蓉
染葉 三枝子  
 秋の風九郞ぎつねの鈴鳴らす
佐藤 律子
椎茸の出汁の効きたる三輪にゆうめん
佐藤 博子
 秋日射す遊郭町屋の猪目窓 
以上

選評句

◆大和郡山市観光協会公式ウェブサイト:観光案内ページ
     https://www.yk-kankou.jp/

◆源九郎稲荷神社
     https://gennkurouinari.jimdofree.com/

◆観光お勧め十三のコース(PDF)・(1)の金魚が泳ぐ城下町コースを辿りました
      https://www.yk-kankou.jp/upload/pdf/661584252.pdf

源九郎神社
画像提供3点:源九郎神社
眉はけ万年青
  眉はけ万年青

絵馬
  お狐さま

金魚
 金魚模様のマンホール

水路の金魚
  店先の金魚&水温計

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