天為ネット句会吟行 2024年3月  

ネット句会吟行 第14回 (六本木ヒルズ)句会報

 ボタン 3月27日(水)晴  [吟行地] 地下鉄六本木駅より六本木ヒルズシティビュー・毛利庭園
                  10:15 アマンド前集合
                                       佐藤博子 文責

日原 傳 先生をお迎えして

  参加者 : 明隅礼子、芥 ゆかり、鈴木 楓、岡部 博行、岡崎 志昴女、中川手鞠、染葉 三枝子、室 明
        小栗百り子、永井玲子、荒尾保一、宮川陽子、熊谷幸子、相沢恵美子、金子 肇、山本純夫    
  幹 事 : 佐藤律子・佐藤博子    
  句 会 : 投句・・5句 選句・・7句

六本木ヒルズと桜
陽光桜(ヨウコウザクラ)

3月27日、昨日1日続いた雨もすっかり上がり、まばゆき春日と風光るなか、一行19人は、幹事の先導で六本木ヒルズ52階東京スカイビューへ。海抜250メートルの展望台からは、眼下に広がる東京のみならず、東の筑波から、房総、東京湾、伊豆、箱根、丹沢、富士と、眺望をほしいままにする。


ヒルズの下には長府藩主毛利家の上屋敷跡に作られた毛利庭園。討ち入り後、10人の赤穂浪士がここに預けられ、切腹した。

池を中心にし、滝、渓流、川のせせらぎを配した回遊式の日本庭園で色々な草木が植えられている。ソメイヨシノはまだであったが、早咲きのヨウコウザクラがピンクの花びらを青空に対比させ、目白も蜜を吸っていた。池にはスペースシャトル内で誕生したメダカが放たれているが、まだ活動時期でないのか、姿を見せなかった。

六本木の中華店でランチ後、東銀座へ移動。歌舞伎座横の銀座区民館で句会。前日の荒天とは比べものにならない好天の1日を堪能し、4時散会。                         (金子 肇 記&撮影)

アート ママン(蜘蛛)
ママン(蜘蛛)

六本木ヒルズシティビュー
六本木ヒルズシティビュー 撮影:金子 肇

 ご参加出来なかった方も、ご一緒に吟行している気分で句会報をお楽しみ頂けると幸いです。 (幹事:律子・博子)

 

日原 傳作品
   初花や麻布日ヶ窪上屋敷
   六本木ヒルズに地べた探す春
   風光り漣ひかるテラス席
   風光る落ちて来さうなオブジェ見て
   風光る十並べたる滑り台


 
参加者二句(順不同)
  明隅 礼子
   宇宙食も風船も売る摩天楼    
   馬酔木咲く江戸は毛利の屋敷跡
芥 ゆかり
  囀りや町の高さにヘリポート   
  竜天に登り東京鳥瞰図   
  中川 手鞠
  水草生う宇宙メダカの泳ぐ池
  花冷えの街を行き交ふ異邦人
荒尾 保一
  強東風や義士切腹の屋敷跡
  鷹鳩と化し幾千のビルの窓
  染葉 三枝子
  森ビルに遠富士探す日永かな 
  桜咲く高層ビルの裾合ひに
小栗 百り子
  春北風蜘蛛のオブジェの八肢張る
  けふ古希の桜日和を賜はりぬ
  鈴木 楓
  青空の青ふかくして桜咲く
  木の芽晴青山墓地を俯瞰する
室 明
  すみれ一輪宇宙目高の池の端
  朝桜風に抗ひつ々笑まふ
  岡崎 志昴女
  若楓きのう開いたばかりです
  五十二階眼下の東都のどけくて
岡部 博行
  蒼空を見上げもせざり残り鴨   
  料峭や確と立ちたる俳優座
  永井 玲子
  青白き蜘蛛の卵や春の昼
  つながらぬハートのオブジェ春の池
相沢 恵美子
  初花やスカイブルーの江戸の空   
  護送車の窓にカーテン春の闇
  宮川 陽子
  ビル風に背中おされて春の園
  あたたかや宇宙めだかの棲みし池
熊谷 幸子
  たなびきて白きベールの春の雲
  目白来て雨の匂ひを嗅ぐごとく
  山本 純夫
  ポスターは美白の男子風光る
  鉄の大蜘蛛揺らす春疾風
金子 肇
  強東風や筑波の双耳はるかなり   
  吟行に朗人の遺功春日燦
  佐藤 律子
  古木なる桜二輪のご挨拶
  シティ-ビュー富士山の霞は目の前に
佐藤 博子
  水の辺の日陰の好きな土佐水木
  ゆくりなく六本木ヒルズの初桜
  以上

六本木ヒルズアート 
JO1ポスター ロボット メカロボット

選評句
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